#69 鵞足炎(がそくえん)について

鵞足とは?

膝の内側で慢性の痛みで3つの筋肉(半腱様筋、薄筋、縫工筋)が付着する部分でそこの炎症。なんらかの形で大腿部内側が過緊張してしまうと痛みを伴うことが多く”膝が曲がらない”と表現する人も少なくありません。

今のところ一番多いのは骨盤前傾位(anterior pelvic tilt)の状態だと股関節伸展で内側ハムストリングスが優位になる事が多く結果として痛みにつながってくるパターンを多く見ます。

治療をする時には患部の炎症がある場合は当然そこに対する対処はする必要がありますがそれ以外の部分に時間を割いたほうが会得かもしれませんね。

先日見たかたはゴルファーで「右打ちでフォロースルー時に右膝に痛みが走る」ということでしたので左臀部の外旋筋群のエキセントリック収縮がうまくできない状態でした。

この筋群の反応を出すだけでも痛みは消えましたが、その他回旋時に関わる全ての筋肉、関節の動きをチェックする必要があります。

きっと単一の機能不全だけではありません。例えば「足関節の水平面の可動性」、「膝関節の水平面の可動性」なども考慮しなくてはならないし、上肢の回旋もきっと制限がかかっているでしょう。

今の身体の使い方全てで痛みを引き起こしているので全てチェックして改善させてあげる必要があります。解決できた部分が多ければ多いほど鵞足にかかる負担は減るので(筋収縮のベクトルの変化により)回復が早く痛みの改善、緩和にも即効性が出てきます。

痛みを起こしている原因や要素をできるだけ多く潰す事が求められますし、もっと経験を積んで多くの臨床をとって改善のスピードを上げていきたいものです。

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