#73 手首と肩の関係

テニス、バドミントン、野球、バレーボールなど腕を頭上に上げるスポーツを多くやるひとに多く見られる肩前面の痛み。

 

絶対はありませんが肩のインピンジメント症候群が考えられます。症状や検査はグーグルで調べてみて欲しいのですが先日訪れた方この症状+肘の痛みを抱えていました。

 

患部(肩、肘)に炎症の反応が見られなければ特に患部を中心に見る事は優先順位が低いと思っているので手首の「内返し・外返し」(回内・回外)をチェックすると制限がかかっていました

 

特に無意識でも小指でラケットを強く握りすぎる癖をコーチから指摘されているらしく、小指の筋肉を中心に動きが悪く肘にもストレスがかかりやすい動きになっていました。(簡単に言うと、ラケットの握り方が肩まで影響すると言う事です)

 

 

手首の回内位の状態が続くと当然肩も内に入りやすくなりますよね(内旋位)

 

そこでエクササイズで修正しても、マニュアル(徒手療法)で修正しても良いのですが肩の筋肉群も痛みが出るところまで来ているのでリリースを行います。

 

当然痛みも消えて、動きも楽になりましたが一番知って欲しいのは「ケアを受けた後で初めて自分の状態の悪さを知る」痛みがあって、痛みが消えた時には実感しますが痛みがない時でも「状態が最高」という事ではありませんよね。

 

我々のやるべき事はセルフコンディショニングを促す事。そしてそれでも対処できなければアスレティックトレーナーにみてもらう。そのくらい自分の体と向き合って欲しいですね。こちらの勝手なエゴなのかもしれませんが「セルフケアをしない=やる価値がない。」という事の裏返しなのでどうやってその価値を高めていくのかが自分のテーマです。

 

事後対応は労力もお金も、時間も余計にかかってしまいますよ〜。

 

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参考ブログ #74 なぜウェイトマネージメント?https://moveandtrain.com/archives/570

#72 慢性の怪我のケアについて

無重力の宇宙なら慢性の怪我はほとんどないはず
我々は重力に抵抗しながら日々生活しています。重力をコントロールできなくなった結果特定の部位にストレスがかかり、やがて痛みに発展してくるはず。

 

急性の怪我ならば怪我をした「瞬間のポジションや姿勢」が一番痛みを感じるポジションなはずです。足を捻ったなら、足を捻った状態を再現させるのが一番痛みを感じるはずです。またその状態が一番不安定なはずです。

 

たいてい、選手やクライアントさんに「どうゆう姿勢が一番痛みを感じますか?と聞くとその姿勢を再現してくれます。

 

そういった選手やクライアントさんの対応をしているとわかるのですが「◯◯筋肉が硬い」とか「◯◯関節が動いていないから」とか特定の部位を原因にして、そこばかりケアをしたりしていましたがだんだん考え方も変わってくるものです。

 

正確には痛みを最も感じる姿勢での全ての部位(筋肉・関節)に問題があるはずです。そしてその中で一番の原因になっているところから優先順位を決めてみていっています。筋肉や関節の使い方により痛みが発生している部位にベクトルが集中しているわけですから慢性の怪我につながるだろうという考えの元です。

 

足裏が痛い人に足裏のケアばかししても効果が少ないのと同じ事です。

 

なので痛みを最も感じる姿勢で何が起こっているのか診てみましょう。

 

どんな筋肉の使い方をしていますか?

 

◯◯関節は適切なうごきをしていますか?

 

筋肉の力のベクトルの方向はどうですか?

 

様々な資格や考え方がある中で新しく勉強したものを生かして使いたい気持ちはよくわかりますが、もっとも大事なのはやはし機能解剖学ではないでしょうか?

 

呼吸を勉強している人は、呼吸の良し悪しを指摘するかもしれません。

 

メンタルを勉強している人はそこをみるでしょう。

 

ある人は「普段の食事が問題である」と結論づけるかもしれませんよね。

 

どれも正解かもしれませんし、結果良くなればどの選択肢でもいいと思います。

 

見る人によって問題も違いますし、結論も違うかもしれませんよね。

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ブログ見ていただいている方向けで興味のある方にマニュアルセラピーの勉強会をやろうと思います。一般の告知もしますが6名だけ限定でやろうと思います。

経験に基づく慢性の怪我の味方と評価の仕方、ケアの考え方、リハビリ過程など。

 

日時 7/8(土) / 7/23 (日) 19:00-21:00
場所  早稲田駅徒歩1分
参加費 6480円→5000円(各日程)

#70 上腕三頭筋

上腕三頭筋

競技でのボディーメイクでもスポーツされる方は自分でトレーニングすることが多いと思いますが

「大きくて強い身体」に憧れを持つ人は多くみられるのではないでしょうか?

肘を伸ばす時に使うこの筋肉はくっきり線がわかるとカッコ良い筋肉ですが、
一生懸命に鍛えるたびに失われている機能もあります。

例えば肩関節の捻る(外旋)時には肩の筋肉群を使うのが基本ですが

あまりにも強い上腕等筋が優位に立ってしまい肩関節の動きが適正化されていない場合があります。

上腕三頭筋が強いために優位になってしまうのか、または何らかの原因により上腕三頭筋が優位に立ってしまうのか。

どちらが先かは変わりませんが、インピンジメン症候群を含めて、肩の障害を長時間放っておくと肩の問題だけが別の部位までも発展してきてしまう傾向が何件かみられました。

またサイドレイズのトレーニングが好きな人も同じように前腕の筋肉ばかり優位に立ってしまい、肩の問題につながる人も同じですね。

虫歯の時も同じですが問題が出た時にはすでに重症化しているケースもありますので余計に時間とお金がかかってしまいます

肩に問題がある方はお近くの専門家に問い合わせてみてください。

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#69 鵞足炎(がそくえん)について

鵞足とは?

膝の内側で慢性の痛みで3つの筋肉(半腱様筋、薄筋、縫工筋)が付着する部分でそこの炎症。なんらかの形で大腿部内側が過緊張してしまうと痛みを伴うことが多く”膝が曲がらない”と表現する人も少なくありません。

今のところ一番多いのは骨盤前傾位(anterior pelvic tilt)の状態だと股関節伸展で内側ハムストリングスが優位になる事が多く結果として痛みにつながってくるパターンを多く見ます。

治療をする時には患部の炎症がある場合は当然そこに対する対処はする必要がありますがそれ以外の部分に時間を割いたほうが会得かもしれませんね。

先日見たかたはゴルファーで「右打ちでフォロースルー時に右膝に痛みが走る」ということでしたので左臀部の外旋筋群のエキセントリック収縮がうまくできない状態でした。

この筋群の反応を出すだけでも痛みは消えましたが、その他回旋時に関わる全ての筋肉、関節の動きをチェックする必要があります。

きっと単一の機能不全だけではありません。例えば「足関節の水平面の可動性」、「膝関節の水平面の可動性」なども考慮しなくてはならないし、上肢の回旋もきっと制限がかかっているでしょう。

今の身体の使い方全てで痛みを引き起こしているので全てチェックして改善させてあげる必要があります。解決できた部分が多ければ多いほど鵞足にかかる負担は減るので(筋収縮のベクトルの変化により)回復が早く痛みの改善、緩和にも即効性が出てきます。

痛みを起こしている原因や要素をできるだけ多く潰す事が求められますし、もっと経験を積んで多くの臨床をとって改善のスピードを上げていきたいものです。

新宿区早稲田でスポーツセラピーをお探しならこちらにお問い合わせください

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#68 ふくらはぎのスパズム(筋緊張)について

サッカー選手やラグビー、バスケット選手もそうですが自分が携わった選手たちはスパズムを「肉離れ」と大袈裟に表現する事が多いです

それはともかく、機能的に物理的にも負荷がかかってマイクロ・ストレスがかかりすぎた時にスパズムになり、やがて「肉離れ」の症状になってきます。一度スパズムが起きるとストレッチをしても、セフル・マッサージをしても患部の「突っ張り感」は取れた気がしません。

自分自身もマッサージをしたり、ストレッチポールで緊張を落として緩める作業を行っていましたが劇的な効果はあまり見られないことが多いです

アスレティックトレーナーがいれば治療を受ける事ができて、早期復帰に繋がるのですがなかなか専門家でない限りは何がどうおかしいのかわかりませんよね。

ここで大前提に挙げられるのは、「何かしらの原因で最終的にふくらはぎに痛みが出ているということ」です。原因と結果は別物と考えると慢性の怪我の場合はうまく対処できることが多いです。

NKT(Neuro Kinetic Therapy)というトレーニングを受けてから多くの代償運動が見れるようになり、対処できるようになりましたが先日来られたバスケット選手の例です。

主訴としてふくらはぎの筋肉のスパズムがありました。

その1週間前には同側の内側のハムストリングスに突っ張り感が出てきてそのままプレーしていたら、やがてふくらはぎに(痛み)が来た。という感じでした。

様々な筋力検査をしていると大臀筋の筋肉の反応が股関節屈曲時になく、股関節内旋の筋反応も股関節伸展位では見られるものの、股関節屈曲位では反応が出てこないことがわかりました。つまり股関節の回旋筋群が怪我をしている側は機能不全になっていました。

それらの筋肉に反応が出てくるようにトレーニングをしていくと、スパズムによるストレッチ感は一気に消えてきました。
当然強い負荷がかかるとまた再発してくるのでリハビリの丁寧に行う必要がありますが、スパズムの起きている筋肉に対してマッサージをしたり、ストレッチをしていても効果は薄いことが多くありました。

適切は評価の元、適切は対応をすることで復帰のプロセスが驚くほど早く行きます。

Jリーグでも活躍したアスレティックトレーナーによるケア・トリートメントを受けたい方はお待ちしております

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#66 膝の痛みについて

膝の痛みはどこが痛いのかによりますが慢性的な場合は当然「膝に負担がかかる状態」にあるわけですから膝以外に原因がある事がほとんどです

足首の可動域が制限されていて「前方で詰まる」感覚を覚える事がよくあります。

外側足関節捻挫など様々な原因がありますが背屈の可動が取れていないと当然膝や股関節にも影響が出てくるでしょう。

本日は背屈する時に内在筋と外在筋のコントロールが上手くできない方をケアしました。(痛みは膝にあります)

背屈時に足関節が安定しないためか前脛骨筋の過剰反応がおきてしまい「つまり」を生み出している原因の1つになっていました

また足部に関しても母趾の外転ができずに長母趾伸筋で外転運動を代償するために足の内側アーチをコントロールする事ができません

そもそも母趾外転筋の反応がなく、反応を出すことからスタートしますがうまくこの筋肉が使えてくると内側アーチがキープする事が出来るようになり足部の外在筋と内在筋の役割がそれぞれ出来るようになってきます。
(もちろんそのように教育していきます)

足部がコントロール出来るようになると足関節も正しく動かせる準備が整います。

次は足関節へのアプローチが出来るようになり、足関節の可動が出てくると膝への負担は減ってきます。

小さい筋肉はトレーニングをしても大きく肥大するわけでもないので「地味」なトレーニングに見えるためモチベーションが上がらない事が多々あります

しかし機能的には非常に重要で大きな痛みの引き金になってくる事が多いですね

膝に痛みのある方、股関節、足関節の機能は大丈夫ですか?

近くの専門家まで訪ねてみて下さい。

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#64 45歳男性腰痛

ギックリ腰ってどうして起こるの?

ギックリ腰などの急性の腰痛は脊柱を安定できずに突発性の動きに対応できなくなり周囲の筋肉が強烈に緊張する事によって起きてきます。

個人的に重要だと思うのが股関節。

股関節で可動域が広くとる事ができればいいのですが、股関節の十分な動きが獲得できていない場合は近くの関節(例えば腰)が股関節の動きを補って動き出します。そして腰の負担が大きくなってきます。

結果的に腰に最終的な痛みが出てきますが、ひょっとしたら股関節の動きの低下が腰痛の引き起こしている可能性があります。

先日訪問された方もこのパターン。

腰が痛いのに、トリートメントを受けている場所は股関節で特にお尻の筋肉(深層外旋筋群)なのでなんで?って質問を受けましたが
説明をすると納得されて、実際にトリートメント後に確認してもらうとだいぶ改善されていました。

良くなったからといって、急激に動かし過ぎるとまた周囲の筋肉が緊張してしまうのでいつも最後には十分に注意をしています。

前にそれで時間をかけたケアが台無しになった事がありました。今後再確認して、再度ケアした部位を行う必要があるとは思いますが鍛えるべき筋肉が動くように教育させていきながら腰への負担を軽減させていく計画です

#50 クラムシェル・エクササイズ

《3S Training》~short simple straight~

臀部の外旋筋群のまた弱く弱化しやすい筋肉なので日頃から刺激を入れておきたい部分です。特に腰痛の方に処方することは多く、このエクササイズが出来てから他のエクササイズに発展させていくので基本的なエクササイズかもしれません

《やり方》横向きに寝て、足を横に開くだけです。

《コメント》

足を開くのが出来ない人は腰を開こうとしますので腰を開かず、股関節を開くのが結構難しかったりします。詳しくは動画でチェック

 

#49 フォームローラーを使ったセルフ・コンディショニング「広背筋・背部・臀部」など他

テーマは3S (ショート、シンプル、ストレート)で誰にでも分かりやすく

I.「広背筋」0~24秒まで

《やり方》横やや斜め上に寝た状態で脇の下をロールします。痛・気持ち良いポイントを見つけて30秒ほど維持します。緊張が解けてきたところで下方の腰のあたりまでロールして別のポイントを探して同じように圧迫します。

《コメント》猫背気味の人、肩凝りの人にも◎です。痛すぎる場合は少し力を脱がせて、心地よいポイントで維持してください。

II.「背部」32秒~1分5秒

《やり方》ポールの上に寝て、背中を反らせるような位置で保持します。ポールを支点にして前後運動をして徐々に反らせていくようにしてください

《コメント》背中を反ると痛いという方もいますが、特に猫背の方は反れないから痛いという事が比較的多く感じられます。頑張らず、心地よい程度で行ってください

III.「臀部(梨状筋)」1分16秒~1分30秒

《やり方》ポールの上に座り片足を逆足の膝にかけます。やや斜めに体を傾けて臀部の痛いところを探します。(梨状筋)同じように30秒ほど維持して別の角度、ポイントを探します。

《コメント》梨状筋症候群と診断された方は控えた方が良さそうです

IV.「大腿前面」1分40秒~2分10秒

《やり方》大腿前面を同じようにロールします。これは簡単ですね。股関節に近い大腿部から膝のやや上あたりまでロールしてください。

《コメント》痛いポイントで維持しながら膝の曲げ伸ばしをしていくと◎

V.「内転筋群」2分15秒~3分4秒

《やり方》ポールを斜めにセットしてうつ伏せになり内転部をロールします。股関節の付け根から膝に近いところの内転部まで行ってください。

《コメント》女性や腰痛のある方、内転部を良く使うサッカー選手はこまめにやっておきたいところです

VI.「足首トレーニング」3分15秒~3分25秒

《やり方》足首を前後、左右に大きく動かします。

《コメント》前後の動きは大きく動かしやすいですが、左右の動きは難しいかもしれません。正しく動いているか近くをトレーナーに聞いてみてください

VI.「ハムストリングスをストレッチ」3分25秒~4分

《やり方》膝を後ろで指を組んで、足の曲げ伸ばしを行います。ストレッチされたと感じる回数を行って欲しいですが目安として10回3セット。

《コメント》膝を完璧に伸ばせるように、大腿前面を強く使ってください。同時のトレーニングにもなります

もう少し動画全体的に短い方が良さそうですね。次回撮影分からは1分ほどにまとめます。

ポールを使ったセルフ・コンディショニング1「下腿部」はこちら

https://moveandtrain.com/archives/379