#30 外傷評価の重要性

先日柔道の帯同で試合会場に行ってきました。

 

柔道は激しいスポーツです脳や頚椎の怪我も付き物と思われるくらい激しいスポーツですが、
アスレティックトレーナーでなく柔道整復師の先生が基本的に会場にいるそうです。(もちろん脱臼とかも多いので)

 

先日もアメリカン・フットボールで高校生が急性硬膜外血腫で亡くなった事故がありましたのでスポーツを安全に行う環境を用意・準備の必要性は益々注目されるようになってきました

 

今回は脳震盪や頚椎の怪我があったわけではありませんが・・

 

自チームの選手が肩から倒されて強打しました。畳から動けず。30秒ほど蹲(うずくま)ったあとに自力で立ち上がり救護室へ向かいました。

 

(歩いている姿を見ると脱臼ではなさそうでした)

 

その後久しぶりに人が怪我の評価をしているのをみました。

 

問診、視診をした後、軽く触診をして「肩鎖関節の捻挫だねー」ということでした。

 

肩にキネシオテープを巻いて、湿布をして、三角巾をして、氷をして自分から見ると『??』が並ぶ対応と処置でしたが
せっかく行ってもらった処置をすぐに解いてしまうのもあまりにも失礼なのでアイシングが終わる20分程度そのままにさせてその後新たに評価をし直しました。

 

触診でも肩鎖関節に痛みはあるものの、腫脹の位置や触診での圧痛点などを考慮するとどうやら肩鎖関節ではなさそうでした。

 

そして三角巾で吊るされていましたが、仮に肩鎖関節を怪我をしていたら固定するために三角巾は模範回答かもしれません。

 

しかし、選手も三角巾をされてしまうと軽症なのに、「重症」と勘違いしてしまします。

 

動物が生まれて初めて見たものを親と認識するように、はじめに評価されたものをずっと信じてしまいます。
それゆえにはじめの評価は丁寧に的確に行う必要があります。

 

三角巾で吊るすことも、患部を安静に固定するためには必要なのかもしれませんが、固定=動きを制限することになり固定を終えたときには肩周りがガチガチになって2次的な怪我に発展してしまいます。

 

大した損傷でなければそのまま放置させて、筋肉のスパズムを抑制させるようにコントロールしてあげて方が復帰は圧倒的に早く済むかもしれません。

 

安全パイを取るか、その後の復帰までを考えて固定しない方法を選ぶのか。ということになりますが学校で習うのは「固定(安静)」です

 

しかし、実際の現場は違ったものだと思っています。考え方の違いかもしれません。

 

選手側からしても丁寧に評価されるのと、適当に評価されるのだと安心感も違いますよね。

 

《セミナー情報》

12月度《わかりやすい栄養学セミナー》

第11回 「デトックスについて」

12月20日 19:00-21:30

https://www.pt-ot-st.net/index.php/seminar/detail?no=47848

《わかりやすい栄養学セミナー》 

第6回 「生理活性物質・ホルモンについて」

12月18 日 19:00-21:30

https://www.pt-ot-st.net/index.php/seminar/detail?no=47849

<分かりやすい栄養学セミナー>

カロリー計算の栄養学ではなく、管理栄養士が教える予防医学から見た栄養セミナー

栄養学は初めての方、少し勉強したけどもっと深く理解したい方へ

途中回からでもどなたでも参加いただけます。