#72 慢性の怪我のケアについて

無重力の宇宙なら慢性の怪我はほとんどないはず
我々は重力に抵抗しながら日々生活しています。重力をコントロールできなくなった結果特定の部位にストレスがかかり、やがて痛みに発展してくるはず。

 

急性の怪我ならば怪我をした「瞬間のポジションや姿勢」が一番痛みを感じるポジションなはずです。足を捻ったなら、足を捻った状態を再現させるのが一番痛みを感じるはずです。またその状態が一番不安定なはずです。

 

たいてい、選手やクライアントさんに「どうゆう姿勢が一番痛みを感じますか?と聞くとその姿勢を再現してくれます。

 

そういった選手やクライアントさんの対応をしているとわかるのですが「◯◯筋肉が硬い」とか「◯◯関節が動いていないから」とか特定の部位を原因にして、そこばかりケアをしたりしていましたがだんだん考え方も変わってくるものです。

 

正確には痛みを最も感じる姿勢での全ての部位(筋肉・関節)に問題があるはずです。そしてその中で一番の原因になっているところから優先順位を決めてみていっています。筋肉や関節の使い方により痛みが発生している部位にベクトルが集中しているわけですから慢性の怪我につながるだろうという考えの元です。

 

足裏が痛い人に足裏のケアばかししても効果が少ないのと同じ事です。

 

なので痛みを最も感じる姿勢で何が起こっているのか診てみましょう。

 

どんな筋肉の使い方をしていますか?

 

◯◯関節は適切なうごきをしていますか?

 

筋肉の力のベクトルの方向はどうですか?

 

様々な資格や考え方がある中で新しく勉強したものを生かして使いたい気持ちはよくわかりますが、もっとも大事なのはやはし機能解剖学ではないでしょうか?

 

呼吸を勉強している人は、呼吸の良し悪しを指摘するかもしれません。

 

メンタルを勉強している人はそこをみるでしょう。

 

ある人は「普段の食事が問題である」と結論づけるかもしれませんよね。

 

どれも正解かもしれませんし、結果良くなればどの選択肢でもいいと思います。

 

見る人によって問題も違いますし、結論も違うかもしれませんよね。

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ブログ見ていただいている方向けで興味のある方にマニュアルセラピーの勉強会をやろうと思います。一般の告知もしますが6名だけ限定でやろうと思います。

経験に基づく慢性の怪我の味方と評価の仕方、ケアの考え方、リハビリ過程など。

 

日時 7/8(土) / 7/23 (日) 19:00-21:00
場所  早稲田駅徒歩1分
参加費 6480円→5000円(各日程)

#68 ふくらはぎのスパズム(筋緊張)について

サッカー選手やラグビー、バスケット選手もそうですが自分が携わった選手たちはスパズムを「肉離れ」と大袈裟に表現する事が多いです

それはともかく、機能的に物理的にも負荷がかかってマイクロ・ストレスがかかりすぎた時にスパズムになり、やがて「肉離れ」の症状になってきます。一度スパズムが起きるとストレッチをしても、セフル・マッサージをしても患部の「突っ張り感」は取れた気がしません。

自分自身もマッサージをしたり、ストレッチポールで緊張を落として緩める作業を行っていましたが劇的な効果はあまり見られないことが多いです

アスレティックトレーナーがいれば治療を受ける事ができて、早期復帰に繋がるのですがなかなか専門家でない限りは何がどうおかしいのかわかりませんよね。

ここで大前提に挙げられるのは、「何かしらの原因で最終的にふくらはぎに痛みが出ているということ」です。原因と結果は別物と考えると慢性の怪我の場合はうまく対処できることが多いです。

NKT(Neuro Kinetic Therapy)というトレーニングを受けてから多くの代償運動が見れるようになり、対処できるようになりましたが先日来られたバスケット選手の例です。

主訴としてふくらはぎの筋肉のスパズムがありました。

その1週間前には同側の内側のハムストリングスに突っ張り感が出てきてそのままプレーしていたら、やがてふくらはぎに(痛み)が来た。という感じでした。

様々な筋力検査をしていると大臀筋の筋肉の反応が股関節屈曲時になく、股関節内旋の筋反応も股関節伸展位では見られるものの、股関節屈曲位では反応が出てこないことがわかりました。つまり股関節の回旋筋群が怪我をしている側は機能不全になっていました。

それらの筋肉に反応が出てくるようにトレーニングをしていくと、スパズムによるストレッチ感は一気に消えてきました。
当然強い負荷がかかるとまた再発してくるのでリハビリの丁寧に行う必要がありますが、スパズムの起きている筋肉に対してマッサージをしたり、ストレッチをしていても効果は薄いことが多くありました。

適切は評価の元、適切は対応をすることで復帰のプロセスが驚くほど早く行きます。

Jリーグでも活躍したアスレティックトレーナーによるケア・トリートメントを受けたい方はお待ちしております

https://moveandtrain.com/contact

#61 20代女性 〜内転筋のスパズム〜

3年ほど前にギックリ腰をして、その後出産を経験して半年くらいすると右の股関節に痛みが出るようになり股関節が90度以上上がらなくなってしまったという本日のクライアント。

最初は腰の痛みを訴えていましたが話を聞き込んでいくと大腿部が持ち上がらないという事を話し始めました。

色々評価をしてみても関節を怪我している様子もなく、内転筋群のスパズムによって股関節屈曲ができなくて
それが長期間に及んでいた様子です

スパズムなので股関節周囲の筋肉のトーン(緊張)を低下させる事に集中しましたが
股関節の外旋筋群や腸腰筋が特に緊張が強く
モビライゼーションを入れながら関節の動きを取り戻していきました。

ずっと痛いので整体などでマッサージを受けたが全く変化が出ず、
整形外科で診断を受けても

画像診断を受けておじいちゃん、おばあちゃんと一緒に長時間待って結局痛み止めと湿布を渡されて
「ストレッチをしっかりしてください」としか言われないので諦めていたそうです

サッカーでもラグビーでも内転筋のスパズムというのは頻繁にある症状で何度もみた事をある症状です。

一般的に我々アスレティックトレーナーのできる事、専門としている分野というのは認識されていませんね。

痛いところを摩ったり、マッサージ&ストレッチだけ繰り返していても原因が他にある限り、改善する可能性は少ないかもしれません。

時間内で一気に股関節の可動域が向上するわけではありませんが
「ずっと動かなかったのに動くようになったー」と感動されていたので
まずはミッション・コンプリートです

アスレティックトレーナーという職業が少しでも認識されるようになるために結果を出して
感動してもらえてば認知だってされてくると思っています。

そのためにも日々練習で、勉強して結果を残す事が一番だと信じています!

KMAP Chiropractic & Sports Therapy

赤坂・早稲田のスポーツセラピー
快適に動かせる身体をいつまでも。

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